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ナイトトレインの平成・徒然草 ~心にうつるよしなしごとを書き連ねて~

《鉄道》《車》《音楽》《文学》等にまつわるよしなしごとを、つれづれなるままに書き連ねてまいります。 このBLOGに掲載された写真などを他のMediaなどに掲載される際の問い合わせ先はn.sugii@nifty.comです。 

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還暦少年

「事実は小説より奇なり」とは良く言ったもので、この『還暦少年』を読んで事実をルポした実録小説に感銘を受けた。実は大学のOB会の先輩である木村親光さんの野球での様子をルポした小説が単行本として講談社から7月に発行されたことを教えていただき、図書館から借りてきて読んだ。木村親光さん以外の同じ野球チームの方も何名か取り上げられており、それぞれが短編としてまとめられて出版されたものである。 木村さんが品川区の還暦野球チームを楽しんでいることは知っていたが、昔から野球をやっていてそれを還暦チームで復活して草野球を楽しんでいるものだと思っていた私は、この小説を読んで驚いた。彼が野球を始めた裏に小説で書かれていたような経緯があることを知って、不覚にも読むうちに涙があふれてくるのを禁じえなかった。実名で登場する他のチームメンバーの話もすばらしくて、人の人生の奥深さを知り、本を読み終えて大きな感動に包まれてしまった。そして私の人生も終わりが近づいてきているのだが、小説に登場する方々のような意義ある人生を私は歩んでいるのだろうかと思わずにはいられない。
久しぶりにさわやかな涙を流すことができた実録・実名小説が『還暦少年』だった。
還暦少年001

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  1. 2014/09/16(火) 10:50:51|
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山田深夜著 「電車屋赤城」

友人の勧めで山田深夜著「電車屋赤城」を読んだ。
DSC_0234A_20130822224617754.jpg
元鉄ちゃんだった友人から、京浜急行に勤めていた人が書いた小説で鉄道の現場の様子が興味深く描写されていてとても面白いから是非読んでみてといわれていたのだが、なかなか本屋で見つけることができず、ようやく図書館から借りて読むことができた。
小説のメインとなっているのは主人公「赤城」の職場である湘南電鉄の久里浜工場だが誰の目で見てもこれは現存する京急ファインテック久里浜事業所(旧京急久里浜工場)であることは間違いない、そして名わき役として小説に登場する電車1000形とは京急の1000形のことであり、1000形に置き換わっていくアルミ車体の2000形は京急の新1000形のことであることがすぐわかる。著者は京急に勤めていた人なので小説に登場する専門的な鉄道用語は鉄道ファンにはうれしい限りである。故障電車の原因究明の為にアントを使って電車を動かす場面があるが、アントを知っている鉄道ファンはおもわずにやにやしながらその場面を読んでしまうに違いない。
工場内での整備場面での用語など鉄道ファンにはその場面を目のあたりにしているような錯覚に陥り一気に読んでしまった。でもこの小説の良いところは単なる鉄道もの読み物ではなく、登場人物の人間関係や男女間のキビも巧みに描かれており一般の小説としても奥が深い出来で、読み始めたら止まらず、私も図書館から借りてきてその日のうちに読み終えてしまった。優秀な電車の整備士である赤城のもう一つの顔として横須賀のライブハウスでブルースを弾き語って観客の米軍兵士たちを惹き込んでしまう描写も秀逸で、音楽好きの私としては思わずにニヤリとしてしまった。

鐡道ファンでなくても十分に楽しませてくれる山田深夜著「電車屋赤城」、是非購読をお薦めしたい。


  1. 2013/08/22(木) 22:51:14|
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伝えたい心の手紙 


京王線の車内広告でふと目に止まった広告。第四回「つたえたい心の手紙」の入選作が紹介されていた。
読み始めて最近泪脆くなっている私の目には泪が滲みはじめた。心が洗われる思いがするいい手紙で、こんな素敵な気持ちを持った女性(文面から女性と判断)がいる事を知って嬉しくなってしまった。彼女の手紙の最後の文章をおじいちゃんは嬉し涙を流しながら天国で読んでいることだろう。

私のおじいちゃんへ 
                                    大阪府 24歳 TYさん
 私は祖父に手紙を送りたい。子供の頃田舎に帰省すると、いつも祖父にべったりだった。作業場で祖父のかばんなどを制作するのを飽きずにずっと眺めていた。
 小学校6年生の時、いつもかばんをもらっているお礼にと、修学旅行のお土産をプレゼントした。祖父は私の予想以上に喜んでくれ、涙を流すほどであった。祖父が「なんでくれるんや」と問いかけたのに対し、「だっておじいちゃんのこと大好きなんだもん」と私がそう答えた瞬間、祖父はさらに涙を流した。あのときはあの涙の意味を理解する事ができなかった。
 2年後、祖父がガンを患い、帰らぬ人となった。電話で祖父の死を伝えられた時は、はじめての身近な人の死に耐え切れず、わんわん泣いた。病床に私のお土産をおいていつも眺めていたと祖母から聞いて、気持ちが張り裂けそうだった。法事の際、祖父と多くの時間を過ごした作業場に行った。いつもの場所にはいつもいた祖父はもういなかった。
 そして大学4年の時、祖父の七回忌を迎え、親族で集まる事になった。その後の会食で、父や叔父たちが祖父の話をしているのを聞いているうちに違和感が生じた。さらに親の話しに耳を傾けてその違和感の正体を知った。祖父は私とは血が繋がっていなかった。どうやら、祖父は祖母の再婚相手だったらしく、私の父の実の父ではなかったのだ。その事を知って、祖父の涙の意味に今更ながら気がついた。祖父は血が繋がっていない、いわば他人であることを知らずに寄り添ってくる私をうれしく思いながら、不安だったのではないかと思う。
 もし、今私が亡くなった祖父に手紙を送れるとしたら、現在、社会に一歩踏み出すまでに成長した私の事を伝えるとともに、この一文を加えたい。
「たとえ血が繋がってなくても、おじいちゃんは私のおじいちゃんだよ」

DSC_0294A.jpg
  1. 2012/09/08(土) 21:44:04|
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イギリス詩 Poems written by British

映画「ローマの休日」(Roman Holiday)でアン王女が新聞記者ジョーの部屋でカウチで寝ることになる場面で、次のようなセリフがある。

ANN: Do you know my favorite poem?
JOE: Ah, you've already recited that for me.
ANN: Arethusa arose, from her couch of snows, in the Akraceronian Mountains. Keats.
JOE: Shelley.
ANN: Keats.

『Arethusa』の作者をアンはKeatsと勘違いしているが、ジョーが言うShellyが正しい。2人とも19世紀イギリス・ロマン派を代表する詩人。

このような会話に詩が使われているのが実に印象的で、しゃれている。このシーンの前でもアン王女が路上で寝ているところで、詩を口にする場面があり、ジョーがそれを聞いて「教養もあって身なりのいい女性が路上で寝ているなんて!」とびっくりする。
と言うことで、映画で重要な役割を演じているイギリス詩に興味を持ってしまった。英詩を味わうには韻律法を知らなくてはならない、『イギリス詩を学ぶ人のために』という本に、韻律法(prosody)についてという章がある。ちょっと長くなるが以下にその章の1部を引用させていただく、

精神の高揚感を覚えてそれを口にするとき、その表現にはいつもと異なるリズムが備わっていることに気づく。それは言語に固有の特性によって異なり、例えば、日本語では、和歌における五七五七七という、音節の数を整える(syllable-counting)ことで生ずる拍子となり、また、西洋古典語による詩においては、シラブルの示す音量(quantity)の長短の組み合わせによるのだが、英語にあっては、これがアクセントの強弱の繰り返しによって生ずる。アクセントが相対的に弱い音節と相対的に強い音節が交互に反復され、この一文を口にすれば自然と舌に心地よく響く。この「舌の快楽」は、詩を味読する上でまず体得しなければならない、第一の要件である。
詩の示す心地よいリズムの実際の動きは意外なまでに多様で、強弱の繰り返しという単純な図式に常に完全に一致するわけではない。後者の定式化された反復の形式はmeter(韻律)と呼ばれるが、これは現実に感じられるリズムそのものとは厳密に区別されなければならない。meterは、語源がギリシャ語で「はかり(measure)」を意味する言葉にまで遡ることから伺える通り、抽象化されたパターンんに過ぎず、現実のリズムとmeterとは不即不離の関係にありながら、両者の間には常に常に現実と理想の間にあるが如き緊張関係(tension)があると考えられる。
韻律法(prosody)は、狭義においては、このmeterのあり方の解明に他ならず、更に一般的には、作詩法全般をも意味する。それ故、韻律法とは、meterを手掛かりとして、形式面から詩を解明しようとする試みであると言えるだろう。

英詩におけるmeterは基本的に、
(1) 弱強調(iambic)
(2) 強弱調 (trochaic)
の二種類に大別され、古典詩学の用語を転用して、それぞれ、iambic(meter), trochaic(meter)と呼ばれる。

他に、三音節からなる。
(3) 弱弱強調 (anapaestic)
(4) 強弱弱長 (dactylic)
も現れるが、比較的少なく、どちらも(1)、(2)にそれぞれ余分な弱音が一つ加わっただけの変種とみなすことが出来る。それほどまでに(1)、(2)が用いられ、特にblank verseやsonnetなど、英詩においてpopularな詩形では、ほとんどがiambic調であると言っても過言ではない。

それではアン王女が口にしたShelleyのArethusaを以下に記すので声に出して読んで見て下さい。

Arethusa

Arethusa arose
From her couch of snows
In the Acroceraunian Mountains, -
From cloud and from crag,
With many a jag,
Shepherding her bright fountains.
She leapt down the rocks
With her rainbow locks
Streaming among the streams; -
Her steps paved with green
The downward ravine
Which slopes to the western gleams;
And gliding and springing
She went, ever singing,
In murmurs as soft as sleep;
The earth seemed to love her,
And heaven smiled above her,
As she lingered towards the deep.

-Percy Bysshe Shelley
  1. 2012/07/26(木) 00:20:12|
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NHKの週刊ブックレビュー  Tip from NHK program Weekly Book Review

NHKテレビの「週刊ブックレビュー」で瀬戸内寂聴の『奇縁まんだら』をとりあげて、瀬戸内寂聴氏を迎えてのインタビューもあり大変興味深く拝見させていただいた。
その中で、瀬戸内寂聴氏は「『奇縁まんだら』を書く事になったきっかけは?」の問いに対して次のように答えていた。

生きることは何かに出会うこと
人に出会う
本に出会う
音楽に出会う
全部出合いである、その中でも人間に出会う事が一番面白い
その中で心に残るのが「奇縁」である。

なるほどと思った。瀬戸内寂聴氏の『奇縁まんだら』は未だ読んでないが、是非とも手にとって寂聴氏の奇縁を知りたいと思った。そして私にとっての「奇縁まんだら」を書いてみたい衝動にかられた。でも司会者が言っていたが私の奇縁に登場する人物は当然のことながら第三者には興味の無い人々ばかりなので、それを第三者に興味を持たせるように書くことは大変なことであることも知らなくてはならないのだが・・・・・


  1. 2012/03/12(月) 00:05:41|
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プロフィール

nighttrain999

Author:nighttrain999
目黒区の都立大学で産湯を使い、長じて多摩ニュータウンに移り住んでン十年の”おじさん”です。サラリーマン渡世を無事に勤め上げて第二の人生を謳歌しております。
多彩な趣味のお陰で時間が足りなくて、とても仕事をしている暇がないという次第。
興味のあるものは: 鉄道・車・オーディオ・カメラ・地図・文学・歴史・音楽(特にJAZZ)・英国
画像使用の問い合わせ先:n.sugii@nifty.com

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