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ナイトトレインの平成・徒然草 ~心にうつるよしなしごとを書き連ねて~

《鉄道》《車》《音楽》《文学》等にまつわるよしなしごとを、つれづれなるままに書き連ねてまいります。 このBLOGに掲載された写真などを他のMediaなどに掲載される際の問い合わせ先はn.sugii@nifty.comです。 

伝えたい心の手紙 


京王線の車内広告でふと目に止まった広告。第四回「つたえたい心の手紙」の入選作が紹介されていた。
読み始めて最近泪脆くなっている私の目には泪が滲みはじめた。心が洗われる思いがするいい手紙で、こんな素敵な気持ちを持った女性(文面から女性と判断)がいる事を知って嬉しくなってしまった。彼女の手紙の最後の文章をおじいちゃんは嬉し涙を流しながら天国で読んでいることだろう。

私のおじいちゃんへ 
                                    大阪府 24歳 TYさん
 私は祖父に手紙を送りたい。子供の頃田舎に帰省すると、いつも祖父にべったりだった。作業場で祖父のかばんなどを制作するのを飽きずにずっと眺めていた。
 小学校6年生の時、いつもかばんをもらっているお礼にと、修学旅行のお土産をプレゼントした。祖父は私の予想以上に喜んでくれ、涙を流すほどであった。祖父が「なんでくれるんや」と問いかけたのに対し、「だっておじいちゃんのこと大好きなんだもん」と私がそう答えた瞬間、祖父はさらに涙を流した。あのときはあの涙の意味を理解する事ができなかった。
 2年後、祖父がガンを患い、帰らぬ人となった。電話で祖父の死を伝えられた時は、はじめての身近な人の死に耐え切れず、わんわん泣いた。病床に私のお土産をおいていつも眺めていたと祖母から聞いて、気持ちが張り裂けそうだった。法事の際、祖父と多くの時間を過ごした作業場に行った。いつもの場所にはいつもいた祖父はもういなかった。
 そして大学4年の時、祖父の七回忌を迎え、親族で集まる事になった。その後の会食で、父や叔父たちが祖父の話をしているのを聞いているうちに違和感が生じた。さらに親の話しに耳を傾けてその違和感の正体を知った。祖父は私とは血が繋がっていなかった。どうやら、祖父は祖母の再婚相手だったらしく、私の父の実の父ではなかったのだ。その事を知って、祖父の涙の意味に今更ながら気がついた。祖父は血が繋がっていない、いわば他人であることを知らずに寄り添ってくる私をうれしく思いながら、不安だったのではないかと思う。
 もし、今私が亡くなった祖父に手紙を送れるとしたら、現在、社会に一歩踏み出すまでに成長した私の事を伝えるとともに、この一文を加えたい。
「たとえ血が繋がってなくても、おじいちゃんは私のおじいちゃんだよ」

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  1. 2012/09/08(土) 21:44:04|
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Author:nighttrain999
目黒区の都立大学で産湯を使い、長じて多摩ニュータウンに移り住んでン十年の”おじさん”です。サラリーマン渡世を無事に勤め上げて第二の人生を謳歌しております。
多彩な趣味のお陰で時間が足りなくて、とても仕事をしている暇がないという次第。
興味のあるものは: 鉄道・車・オーディオ・カメラ・地図・文学・歴史・音楽(特にJAZZ)・英国
画像使用の問い合わせ先:n.sugii@nifty.com

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